【ワクチンで防げる感染症】
ワクチンで防げる感染症の危険度 (1年間で)
結核 5000人に1人発症
ヒブ肺炎 10万人に1人予後不良
肺炎球菌 10万人に1人予後不良
日本脳炎  1000万に1人発症
風疹 1万~100万人に1人発症 (日本で年間 100~1万人)
麻疹 5万~1000万人に1人発症 (日本で年間 10~200人)
麻疹ワクチンによる後遺脳障害(SSPE)  麻しん感染児1000人に1名発症(8) (日本では年間 数人)

破傷風 破傷風菌は土に常在し、 転倒などの事故や土い じりによる受傷部位からの感染が多い。 日本で年間40 人、致命率30% (5)
東日本大震災で10人届出。 その内、軽快報告は3人。 災害に備えて受ける意義あり(5)。 破傷風の定期接種は1968年に始まった。 受けていない高齢世代は抵抗力のある人(抗体値0.01単位/ml以上)は30%以下だが、それ以降の世代は90%以上の人が抵抗力を持ってい
る()

水痘 頻度高い。 帯状疱疹から水痘が伝染することもある(1)。
水痘を予防接種した後、2割の人が数年以内に水痘にかかるとされている(2)。 皮疹を調べた研究では、帯状疱疹の7割は接種したウイルス(岡株)によるものだった(2)。 つまり予防接種した10人に1人くらいに接種ウイルスが住み着いて後々、悪さをするということだ。

パピローマウィルスによる子宮頚ガン 年間 2万人に1人死亡 検診とワクチンでその9割を予防できる(米国疾病管理予防センターCDCより)(3)。

確率比較;(6)
子供(9歳以下)が交通事故でケガ 200人に1人 (1年で)
CTスキャン1回で将来ガンになる確率 1000人に1人 (被爆線量10mSV)
ジャンボ宝くじ1枚で100万円当たる確率 10万本に1本
歯科パノラマ撮影1回で将来ガンになる確率 30万人に1人 (被爆線量0.03mSV)

参考:
(1)
Leclair et al. Airborne transmission of chickenpox in a hospital. N Engl J Med. 1980;302(8):450.
(2)
LaRussa et al. Viral strain identification in varicella vaccinees with disseminated rashes. Pediatr Infect Dis J. 2000;19:1037.
(3) www.cdc.gov/vitalsigns/cervical-cancer/index.html
(4)予防接種ガイドライン検討委員会 『予防接種と子供の健康』2018年3月予防接種リサーチセンター 
  発症数など
(5) 国立感染症研究所 ホームページ 発症数など
    東日本大震災破傷風https://www.niid.go.jp/niid/ja/tetanis-m/tetanis-idwrs/2949-idwrs-1245.html
    破傷風抗体保有状https://www.niid.go.jp/niid/ja/y-graphs/4513-tetanus-yosoku-serum2013.html

(6) ICRP(国際放射線防護委員会)によると、100mSV被曝で200人に1人がガン死亡する (環境省資料)。 日本では、年間90万人がガンを発症し、40万人がガンで死亡(国立がん研究センター)。 発症は死亡の倍だから、100mSV被曝で100人に1人がガンを発症することになる。 閾値なし直線(LNT)仮説より、 10mSVなら1000人に1人、 1mSVなら1万人に1人ガンを発症する。
(7)González et al. Risk of cancer from diagnostic X-rays: estimates for the UK and 14 other countries. Lancet(2004) vol.363 p345
(8)  Wendorf KA et al.  Subacute Sclerosing Panencephalitis: The Devastating Measles Complication That Might Be More Common Than Previously Estimated.  Clin Infect Dis. 2017 Jul 15;65(2):226-232.