【ひのきの作業台を作成】

開業した5年前、ホームセンターでSPF材(北米産針葉樹)の机を作ってもらった。 その時の大工さんが退職したようで、私自身でお手本を見ながら作ることにした。 空気が乾燥しているうちにと、今年の冬に始めたが、やっと仕上がった。
 天板は湿度によって伸縮するため、脚まわりに完全固定すると、割れてしまう。 ほぞや天板止め金具を使う工夫をしたが、そのせいで脚のがたつきに悩まされた。 すきまへ注射器でボンドを注入し、天板止め金具をたくさん使い、何とか使える物ができた。
 ほぞは、きつめに作って打ち込むと、あっけなく割れてしまう。 その一方で、ゆるく作るとガタガタしてしまい、ボンドや金具でごまかすことになる。 ひのきを使いさえすれば、耐久性がある物ができるというのは間違いで、日本建築の難しさに気がついた。 
完成したヒノキ作業台

脚まわり 
脚まわり写真
打ち込んで、割れてしまったほぞ
打ち込んで割れたほぞの写真

作業の安全に注意;
・  のみで、ほぞ穴を整える時、固定は必ずクランプで行うこと。 掘っていると、急にほぞ穴から刃先が飛び出すことがあるので、片手で押さえるのは危険。
・ のこ引きの木くずは、厚紙でメガホンを作って掃除機で吸引した。 杉・ヒノキは比較的アレルギーを起こさないが、要注意。

参考情報;
https://kagu-diy.com/diy/mokkou/table2
天板の伸び縮みに合わせて、木ネジが自由に動けるように、繊維に直交する方向は長穴にする。

https://www.diy-id.net/know-how-screw/course-long/
木材同士を接続する場合は、基本的に半ネジを使用する。
 さもないと、厚いものを固定するときに、ビスが取付物を貫通して相手材に到達する際に、隙間があく事がある。

https://www.wood-database.com/wood-articles/wood-allergies-and-toxicity/
木材とアレルギー

翠紅舎 Suikoushya
宮大工が職人技で教える初心者のためのほぞ穴の作り方動画 Nov 28, 2018
宮大工が職人技で教える初心者のためのほぞの作り方動画 Jun 14, 2019
https://www.youtube.com/watch?v=POg-7WhlcZE
https://www.youtube.com/watch?v=XtZi907hwWY
あて木をして精密に垂直掘りする。 メジャーで仕上がりの平坦性をチェックし、かんながけを繰り返す。 さしこむ先端は角を落とす。 などがポイント。